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政治

安保上重要な土地の取引を許可制に、どう考える?

公開 · 更新

時事通信によると、政府は10月23日、重要土地等調査法の改正案を閣議決定し、国会に提出した。ドローン攻撃に弱い自衛隊などの施設の周囲約1000メートルと無人の国境離島を「規制区域」とし、国籍を問わず土地取引に国の事前許可を求める。外国政府や外国軍の関係者らへの売却は原則として認めない。

出典:[1]

報道・発表をもとにした概要です。このサイトが事実を確認したものではありません

THE QUESTION

重要施設の周辺の土地取引を許可制にする改正案をめぐる考えのうち、どちらに共感しますか。

同じニュースを、2人の記者がそれぞれの立場から報じる。

LEFT 一つの見方

リベラル・左派の記者

根拠の乏しい規制が、私権を縛ってよいか

  • 財産権と恣意的な運用
  • 規制の根拠

勧告や命令は1件もないまま、刑罰つきの許可制へ進むのは順序が逆だ。基準を明確にし、不服を申し立てる道を設け、国会は成立を急がず丁寧に審議すべきだ。

事後の規制から、事前の許可へ

政府は10月23日、重要土地等調査法の改正案を閣議決定し、国会に提出した。1 自衛隊などの施設の周囲約1000メートルと無人の国境離島を「規制区域」とし、土地取引に国の事前許可を求める。許可のない取引は登記を認めず、違反には3年以下の拘禁刑か300万円以下の罰金を科す。政府職員が区域に立ち入って調べる制度もつくる。1 売る人も買う人も、国の審査を経なければ土地を動かせなくなる。財産権に深く踏み込む制度だ。

規制の根拠は示されたか

内閣府によると、2024年度に注視区域で取得された土地・建物のうち、外国人・外国系法人によるものは3.1%だった。その約8割は国内に住む人だ。施設の機能を妨げる利用の中止を求める勧告や命令は、1件も出ていない。3 現行法のもとで、国が実際に中止を命じたことはないとされる。2 危険が具体的に確かめられていないまま、刑罰つきの許可制に進むのは、順序が逆ではないか。安全保障を理由にすれば、どんな規制も許されるわけではない。まず現行法の運用を検証し、何が足りないのかを国会で明らかにすべきだ。

あいまいな基準と、恣意の余地

不許可になるのは、外国政府や外国軍の関係者、外国政府への協力義務を負う者らだとされる。1 だが、その判断を誰が、どんな資料で下すのか。基準が運用に委ねられれば、国会の目は届きにくくなる。審査を担う内閣府の部署は40人程度にとどまる。2 野党の一部からは、恣意的な運用で私権の制限につながるとの声が出ている。2 与党の公明党も、規制の必要性を国民が理解でき、経済活動への懸念も払拭される内容にすべきだと注文した。4 首相官邸や中央省庁の周辺を区域に入れるかどうかも、まだ決まっていない。2 都心に広がれば、普通の住宅やビルの取引にまで審査が及ぶ。

外国人への疑いを広げないために

規制は国籍を問わないと政府は説明する。1 それでも、議論が外国人による土地取得への不安から始まった以上、国内で暮らし、家を買う外国人に疑いの目が向きかねない。安全保障の必要は否定しない。だからこそ、対象を明確に絞り、不許可の理由を本人に示し、不服を申し立てられる仕組みを法律に書き込むべきだ。土地を持つ人の権利と国の安全をどう両立させるか。その線引きこそ、国会が責任を持って決めるべきことだ。成立を急がず、丁寧に審議してほしい。

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SOURCES

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  1. 安保土地取引に「許可制」 ドローン攻撃へ備え、外国協力者排除 政府、改正案を国会提出 ↗時事通信(Yahoo!ニュース) · 確認日 2026-10-29
  2. 社説:外資の土地購入 リスク回避へ許可制は妥当だ ↗読売新聞 · 確認日 2026-10-29
  3. 重要施設周辺等における土地等の取得の状況(令和6年度)について ↗内閣府 · 確認日 2026-10-29
  4. 重要土地取得に許可制 ↗公明党 · 確認日 2026-10-29
  5. 首相、重要土地規制に意欲 許可制導入、自民提言受け ↗共同通信(東京新聞) · 確認日 2026-10-29

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