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社会

警察が失効免許証を流用、どう受け止める?

公開 · 更新

東京新聞によると、神奈川県警の警察署の警備公安部門が、更新時に回収した失効免許証を交通部門から入手し、流用していた。約30年前から続いていた疑いがある。KSB瀬戸内海放送(ANN系列)によると、警察庁は個人情報保護法に抵触する可能性が高いとして全国の警察を調べ、10月9日、失効免許証は穴を開けて原則返却するよう通達した。

出典:[1][2]

報道・発表をもとにした概要です。このサイトが事実を確認したものではありません

THE QUESTION

警察による失効免許証の流用をめぐる考えのうち、どちらに共感しますか。

同じニュースを、2人の記者がそれぞれの立場から報じる。

LEFT 一つの見方

リベラル・左派の記者

市民の顔写真を、誰が何に使ったのか

  • 個人情報の目的外利用
  • 警察権限への歯止め

市民が預けた免許証が、知らないうちに公安の資料にされていた。外部の目で全容を明らかにし、スマホの遠隔解析など権限を広げる前に統制を整えるべきだ。

落とし物が暴いた30年

神奈川県警の警察署の警備公安部門が、更新時に回収した失効免許証を交通部門から受け取り、流用していた。1 発覚のきっかけは8月、保土ケ谷署警備課の巡査長が、失効免許証31枚入りのリュックサックを駅に置き忘れたことだ。1 同僚と酒を飲んだ後だった。2 内規では、回収した免許証は裁断することになっていた。1 免許証は、市民が運転のために警察に預けた情報である。それが知らないうちに、別の目的に回されていた。

警戒対象でない人まで

警備部門は、過激派など警戒が必要な人の免許証を抜き出し、顔写真をデータベースに登録していた。正式な手続きを取れば顔写真は手に入るのに、それをせず、警戒対象でない人の分も含めて全ての免許証を受け取っていた。3 情報の目的外利用を禁じた個人情報保護法に触れる可能性が高い。3 横流しは約30年前から続き、少なくとも5つの署での不正を示す証言がある。1 置き忘れがなければ、今も続いていたかもしれない。自浄作用は働かなかった。運転のために出した写真が、本人の知らないうちに監視の資料に変わる。そんな運用を許せば、市民は安心して行政に情報を預けられない。

「信頼してほしい」と言う前に

問題は神奈川だけで終わらない。警察庁は全国の警察を調べている。2 調べを警察の内部に任せきりにせず、外部の目を入れて全容を明らかにすべきだ。誰の情報が、いつ、何に使われたのか。本人が確かめられる仕組みも要る。政府はいま、匿名・流動型犯罪グループ(匿流)のスマートフォンを遠隔で解析できるようにする法案を国会に出している。4 これも、本人の知らないうちに警察が情報を得る仕組みだ。スマホはプライバシーの塊だ。法案は実施の要件があいまいで、匿流以外への乱用を防ぐ歯止めも十分とはいえない。4

権限を広げるのは、統制が先

警察は、指紋やDNA型など、厳しく管理すべき情報を数多く持つ。3 強い権限を持つ組織ほど、外からの監視が欠かせない。警察庁は失効免許証を原則返却とする通達を出したが2、それだけでは足りない。内部の慣習で規則が骨抜きになるなら、新しい権限を与える前提が崩れる。遠隔解析の実施状況を定期的に公表し、ITや刑事手続きの専門家が検証する仕組みを法律に書き込むべきだ。4 市民の権利を守る統制を整えることが、捜査の力を広げる議論の出発点である。

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SOURCES

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  1. 神奈川県警内で免許証情報を横流し 「30年前」からと証言 顔写真を警備公安部門で無許可登録か ↗東京新聞 · 確認日 2026-10-29
  2. 旧免許証情報不適正に取り扱い問題 約30年前から複数の署で慣習か 神奈川県警 ↗KSB瀬戸内海放送(ANN系列) · 確認日 2026-10-29
  3. 社説:警察が失効免許証流用 重大な個人の権利侵害だ ↗毎日新聞 · 確認日 2026-10-29
  4. 社説:匿流スマホの遠隔解析 乱用防止の議論をさらに ↗毎日新聞 · 確認日 2026-10-29
  5. <主張>免許証「流用」 匿流対策の邪魔をするな ↗産経新聞 · 確認日 2026-10-29

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