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文化・スポーツ
岡田武史氏がJFA副会長を辞任、協会の姿勢をどう考える?
公開 · 更新
THE QUESTION
岡田氏の辞任と日本サッカー協会の対応をめぐる考えのうち、どちらに共感しますか。
同じニュースを、2人の記者がそれぞれの立場から報じる。
LEFT 一つの見方
リベラル・左派の記者
「高潔さ」を手放す協会でよいのか
- スポーツの高潔さ
- FIFAの商業主義と統治
W杯を商品にし、権力に近づくFIFAに、協会は黙って従うのか。岡田氏が去って示した異議を受け止め、宮本会長は判断の理由を自らの言葉で説明すべきだ。
「高潔であるべき」という言葉の重さ
日本サッカー協会は10月28日、岡田武史副会長が任期途中の24日付で辞任したと発表した。1 岡田氏は「スポーツは高潔であるべき」という信条を挙げ、W杯をめぐる一連の対応を、一人のスポーツマンとして受け入れられなかったと説明した。2 2016年から副会長を務めてきた元日本代表監督の決断である。2 協会の外に去ることでしか示せなかった異議の重さを、まず受け止めたい。
問われているのはFIFAの姿
FIFAは今夏、W杯の運営などを担う子会社をつくり、株式の2割を外部の投資家に売る計画を打ち出した。過剰な商業主義だとの批判が広がり、欧州連盟が加盟55協会の大会不参加まで表明して、計画は撤回された。4 インファンティノ会長は10月の理事会で「過ち」があったと謝罪したが、計画の詳細や関連文書は明かしていない。5 北中米大会では、会長とトランプ米大統領の緊密な関係や、米国選手の出場停止処分の猶予も問題になった。1 W杯は選手とファンのものだ。一部の権力者や投資家のための商品ではない。商業の論理と政治の力が、競技の公正さを揺るがしているのではないか。その疑問に答えないまま再選を支えれば、協会もまた同じ問いを背負うことになる。
足並みより、言うべきことを
その会長の再選を、アジア連盟は10月23日の臨時総会で支持した。宮本恒靖会長は、アジアと足並みをそろえることが「基本的な立ち位置」だと述べた。2 岡田氏自身、アジアとの関係を考えれば現実的な理由はあると理解を示している。2 それでも、黙って従うことと、異論を伝えることは違う。発言力を保つのは大切だが、それは言うべきときに言うためにこそある。報道によると、岡田氏は協会が声明を出すべきだと主張し3、11月のFIFA臨時総会などで異議だけは唱えるよう働きかけていたという。6 それが受け入れられなかったのなら、協会がどう判断したのかは外から見えないままだ。
説明は、ファンと子どもたちに
協会の発表は、辞任の事実と岡田氏のコメントにとどまった。1 子どもから代表まで、日本のサッカーを率いる組織が、何を考えてFIFAの会長を支えるのか。宮本会長は、判断の理由と、FIFAの統治に何を求めるのかを、自らの言葉で説明してほしい。勝つことと同じくらい、どう戦うかが問われるのがスポーツだ。その価値を守る声を、組織の内側から失ってはならない。
RIGHT 一つの見方
保守・右派の記者
国際舞台は力の世界。内から変えよ
- アジアでの発言力
- 協会の結束
国際スポーツは票と結束で動く。アジアで孤立すれば日本の発言力は弱まる。異論は内側から通し、協会は国益を見据えた戦略と結束を示すべきだ。
筋は通した。だが別の道はなかったか
日本サッカー協会は10月28日、岡田武史副会長が任期途中の24日付で辞任したと発表した。1 任期は2028年3月まで残っていた。7 岡田氏は「スポーツは高潔であるべき」という信条との隔たりを理由に挙げた。2 元日本代表監督として日本サッカーに尽くしてきた人物であり、信念を貫いた姿勢には敬意を表したい。その経験と見識は、日本サッカーの財産でもある。だが、協会の舵取りを担う立場として、ほかに取るべき道はなかったのか。
国際スポーツは、力の世界だ
FIFAの会長選は来年3月にある。アジア連盟は10月23日、東京での臨時総会でインファンティノ会長の再選支持を表明した。7 宮本恒靖会長は、アジアと足並みをそろえることが「基本的な立ち位置」だと述べた。2 国際スポーツの意思決定は、加盟協会の票と大陸連盟の結束で動く。大会の運営も役員の人事も、その力関係と無縁ではない。アジアで孤立すれば、日本の発言力は確実に弱まる。理想を掲げるだけでは、日本の代表や選手を守ることはできない。岡田氏自身も、歩調を合わせることには現実的な理由があると認めている。2
異論は、内側から通せ
FIFAの運営に問題がないとは言わない。W杯の子会社の計画は、欧州などの強い反発で撤回された。4 会長は「過ち」を認めて謝罪したが、関連文書は明かしていない。5 改めるべき点は多い。しかし、それを正す近道は、アジアの中で信頼を得て、議論を主導する側に回ることだ。外から批判するだけでは、何も変えられない。一票の重みを知る者こそ、粘り強い交渉で改革を迫れる。報道によれば、岡田氏は協会の運営にも不信を募らせていたという。3 幹部どうしの対立が長引けば、国際舞台での日本の立場が弱まるだけだ。
協会は結束と戦略を示せ
日本はアジアを代表するサッカー強国の一つだ。その力は、ピッチの上だけでなく、国際舞台での交渉でも発揮されなければならない。宮本会長には、アジアと足並みをそろえる理由を国民に説明し、そのうえでFIFAに何を求めていくのかという戦略を示してほしい。内紛を引きずらず、国益と日本サッカーの将来を見据えて、協会は結束を取り戻すべきだ。感情ではなく冷静な計算で国際舞台に臨む姿勢が、いま求められている。
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SOURCES
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- サッカー協会の岡田副会長が辞任 任期途中「信条と隔たり」 ↗共同通信(Yahoo!ニュース) · 確認日 2026-10-29
- 岡田武史氏がJFA副会長を辞任「W杯をめぐる一連の対応については、私自身の信条との間に大きな隔たりが…」 ↗サッカーキング · 確認日 2026-10-29
- 岡田武史氏が副会長辞任 宮本会長の運営に不信―日本サッカー協会 ↗時事通信 · 確認日 2026-10-29
- FIFA、子会社案を撤回 会長声明「分断を生んだ」 ↗共同通信(熊本日日新聞) · 確認日 2026-10-29
- FIFA会長「過ち」と謝罪 W杯運営会社の計画、欧州が反発 ↗共同通信(熊本日日新聞) · 確認日 2026-10-29
- 岡田武史副会長、電撃辞任の真相「辞める」FIFAに弱腰の宮本会長に激怒、支持表明の翌日決断 ↗日刊スポーツ(Yahoo!ニュース) · 確認日 2026-10-29
- 日本サッカー協会・岡田武史副会長の電撃辞任の背景とは? ↗スポーツ報知(Yahoo!ニュース) · 確認日 2026-10-29
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